ソウル1日カフェ巡りで「ちゃんと来てよかった」を叶えるなら。聖水から延南まで、写真も体力も無理しない私の本音ルート
ソウルで1日だけカフェ巡りをするなら、いちばん難しいのは「有名なお店を探すこと」ではありません。実際に歩いてみると、写真では素敵に見えたのに人が多すぎたり、思ったより落ち着けなかったり、移動だけで疲れてしまったりするんです。
私は韓国で暮らしていて、友だちが日本から遊びに来るたびに「かわいいカフェに行きたい。でも、疲れすぎたくないし、ちゃんと写真も残したい」とよく相談されます。そんなときに私がよく組むのが、午前は聖水洞(ソンス)、午後は延南洞(ヨンナム)という流れです。
このルートのいいところは、ただ人気店を並べるのではなく、街の空気ごと少しずつ変えていけること。最初は聖水の無骨で大きな空間で「今日は当たりの日かも」と気分を上げて、途中でちゃんと休み、最後は延南のやわらかい雰囲気に包まれて終える。これだけで、カメラロールの満足感がかなり変わります。
それに、Instagram重視の旅って、思っている以上に体力を使いますよね。ずっと立って角度を探して、荷物も気にして、混んでいる店内で焦ってしまうこともあります。だから私は、“全部の店で全力撮影しない”のがいちばん大事だと思っています。
もし途中で甘いものばかりだと少し重くなりそうなら、別日にローカルごはんを入れるのもおすすめです。以前まとめたソウルのローカルスープ・チゲ案内は、一人でも入りやすいお店を中心に紹介しているので、旅行中の食事計画に合わせて使ってみてくださいね。
まずは聖水へ。街がまだ静かなうちに歩くと、外観写真の成功率が上がります
聖水で有名なカフェは、だいたいヨンムジャンギル(연무장길)や聖水一路(성수이로)のあたりに集まっています。なので、どこに行くかも大事ですが、地元の感覚だとそれ以上にどんな順番で回るかが大事です。
午後になると歩道に人が増えて、人気店の前は外観を撮るだけでも少し気を使います。せっかく服も髪もきれいに整えて出てきたなら、私はやっぱり最初の撮影は聖水で済ませるのをおすすめします。午前のほうが街がまだ落ち着いていて、工場っぽい無骨な壁や入口まわりも、すっきり撮りやすいんです。
あと、旅行中は意外と「韓国語をちゃんと言わなきゃ」と緊張しがちですが、カフェでは本当に短くて大丈夫です。
- 「포장해 주세요(ポジャンヘ ジュセヨ / テイクアウトしてください)」
- 「여기서 먹을게요(ヨギソ モグルケヨ / ここで食べます)」
- 「화장실 어디예요?(ファジャンシル オディエヨ? / トイレはどこですか?)」
地元でよくある感じですが、レジ前では長く説明するより、メニューを指しながら一言のほうが自然です。緊張したら「イゴ ヘジュセヨ(これお願いします)」でもちゃんと通じますよ。
午前の勝負はここ。ひとつ目で“今日の写真”を撮り切るつもりで入ってください
聖水で最初の1軒に選びたいのは、やっぱり대림창고(大林倉庫)です。営業時間は毎日 11:00~22:00ですが、私ならオープンに近い時間帯を狙います。遅い時間も営業しているので夜に行く人もいますが、初めてならまず昼前後の空気を味わってほしいです。
ここは入った瞬間、天井の高さと倉庫らしい荒い質感で、歩く速さまで変わる感じがします。注文しに行く前に、私は毎回ちょっと立ち止まってしまいます。「あ、ここは急いで撮る場所じゃないな」と空気が先に教えてくれるんです。こういうお店って、席に着いてから頑張るより、入った瞬間のテンションをそのまま使ったほうが写真も自然です。
見てください。私がここで毎回まず足を止めてしまうの、こういう瞬間なんです。

ここでのコツは、この1軒を“本気の撮影タイム”にしてしまうことです。韓国のカフェ巡りに慣れていないと、次も次も同じ熱量で撮りたくなりますが、実際はかなり疲れます。大きいカフェほど人の流れも多いので、ずっと気を張っていると1日が長く感じてしまうんですよね。
私が友だちにいつも言うのは、「ここで今日のメイン写真が撮れたら、もう半分成功」です。そう思っておくと、その後かなり気持ちがラクになります。
次の1軒は“休むためにきれいな店”を選ぶと、午後が本当に楽になります
大林倉庫のあと、もう1軒聖水で入れるなら、私は오우드 성수(オウド聖水)みたいな、少し呼吸を整えられるお店を挟むのが好きです。営業時間は月~金 8:00~21:00 / 土 9:00~21:00 / 日 9:00~22:00。午前から開いているので、混み方を見ながら前後の順番を入れ替えやすいのも助かります。
正直、聖水の人気店を続けて回ると、途中で肩が上がってきます。写真は撮れているのに、なぜか楽しくなくなる瞬間があるんです。そんなとき、こういう少し静かなデザイン系のカフェに入ると、やっと「飲むためのコーヒー」に戻れます。
私はここで窓際の光がやわらかく入る席に座ったとき、やっとその日初めて、スマホを机に置いてひと息つけました。全部を“コンテンツ”にしなくていいんだ、と気持ちがゆるむ感じです。
この落ち着き、写真にもちゃんと出るんですよね。

ここでは、無理に何枚も撮らなくても大丈夫です。1、2枚気に入るものが撮れたら、あとは本当に休んでください。カフェ巡りの日って、“次へ行く体力を残す”こと自体が立派な攻略法です。
それでも聖水でもう少し撮りたいなら、甘い1軒は時間をずらして入るのが正解です
もし「もう少しだけ聖水らしい、映えるデザートも欲しい」という日なら、따우전드 성수(THOUSAND 聖水)を候補に入れてみてください。営業時間は毎日 12:00~22:00。ここは午後の良い時間帯に人が集まりやすいので、私は少し早めか、逆にピークを外して入るほうが好きです。
人気のある大きめカフェって、開いている時間が長くても、ちょうど皆が動く時間には並ぶことがあります。初めてだと「営業中だからすぐ入れるかな」と思いやすいのですが、聖水ではそこが意外な落とし穴です。
私もここに行くときは、半分くらい「今日は待つかな」と覚悟して向かいます。でも、入ってすぐ自分の角度を見つけられると、ほっとするんです。人が増える前に“撮りたい一皿”を押さえられると、それだけで満足度がかなり違います。
このときも、「あ、ここなら落ち着いて撮れる」と思えて安心しました。

ここで店員さんに取り皿が欲しいときは、こんな一言で大丈夫です。
- 「접시 하나 주세요(チョプシ ハナ ジュセヨ / お皿を1枚ください)」
- 「나눠 먹을게요(ナヌォ モグルケヨ / 分けて食べます)」
韓国では、友だちとデザートをシェアするのは本当に自然です。発音に自信がなければ、指で1を見せながら“チョプシ ハナ”だけでも十分伝わります。
午後は延南へ。大きな見せ場の街から、やさしい路地の街へ気分を切り替えます
聖水でしっかり撮ったあと、そのままずっと同じテンションの店を回ると、だんだん写真が似てきます。そういうときに延南へ移ると、1日の雰囲気がきれいに変わるんです。
延南のよさは、聖水みたいな“ショールーム感”より、小さな路地、2階の空間、近所に隠れていそうな店の空気にあります。歩いていても少しやわらかくて、「急がなくていいよ」と街に言われている感じがするんですよね。私はこの切り替えが本当に好きです。
初めての方だと、韓国の2階カフェは「ここ入っていいのかな?」と少し不安になるかもしれません。でも、外に看板が出ていればほぼ大丈夫です。入口が細かったり階段が急だったりするので、ヒールの日や大きいスーツケースの日は少しだけ注意してください。延南は、その“少し不便”さも含めてかわいい街です。
延南で空気がふっとやわらぐ瞬間。焼き菓子の並びまで絵になる店へ
延南でまず入りたいのは、私は레이어드 연남(レイヤード延南)です。営業時間は毎日 10:00~22:00。聖水よりも空気がやさしく感じられる街なので、ここに着くころには表情まで少し和らいでいるはずです。
細い路地を曲がってこのあたりに来ると、午前の“撮るぞ”という緊張がふっとほどけます。延南って、写真のために頑張るというより、かわいいものが普通に目に入ってきて、気づいたらカメラを向けている感じなんです。
私もここでは、焼き菓子が積み上がっているのを見た瞬間、反射みたいにスマホを取り出しました。作り込んだ一枚というより、「この空気、持って帰りたい」と思わせる可愛さがあります。
延南らしいやわらかさ、こういう感じです。

ここは店内の雰囲気がかわいいので、つい長居したくなります。ただ、人気の時間帯は席探しで少し気を使うこともあるので、もし座れなかったら無理に粘らず、“見て、撮って、次でゆっくり休む”に切り替えるのも上手な回り方です。
階段を上がった先の“わかる人だけ来る感じ”が好きなら、この1軒はかなり刺さります
延南でもう少しローカルっぽい空気がほしいなら、작당모의(チャクタンモイ)がおすすめです。営業時間は毎日 12:00~21:00。私はここみたいな、2階へ上がる瞬間に少し秘密基地っぽさがある店に弱いです。
初めて行ったときも、階段を上がるだけで「ちょっといい店を見つけたかも」という気持ちになりました。大通り沿いの有名店とは違って、見つけた自分がうれしくなるタイプのカフェです。あたたかい看板やこぢんまりした空間を見ると、チェックリストを消化している感覚が消えて、急に旅が自分のものになります。
私はこういう店に入ると、「ああ、延南に来てよかった」とやっと実感します。

もし抹茶系やティラミス系を注文したくて、メニューが少し読みにくかったら、こんな言い方が便利です。
- 「이거 추천해 주세요(イゴ チュチョネ ジュセヨ / これに合うおすすめを教えてください)」
- 「말차 있어요?(マルチャ イッソヨ? / 抹茶ありますか?)」
実は韓国でも日本語の“抹茶”に近い音で通じることが多いです。でも、自然に言うなら「말차(マルチャ)」がいちばんラクです。聞き返されても慌てなくて大丈夫。メニューを指差せば、店員さんもすぐわかってくれます。
最後のデザート写真は“頑張った感”より、“楽しかった感”を残せる店で締めるのがおすすめです
1日カフェ巡りの最後って、不思議と疲れが写真に出ます。午前みたいな鋭い集中力はもう残っていないし、無理に完璧な一枚を狙うと、表情まで固くなってしまうんですよね。
だから私なら、締めの1軒は遊び心があって、少し肩の力が抜ける店にします。今回のルートなら、延南の空気に馴染みながら気分よく終われるのはレイヤードかチャクタンモイですし、もし聖水で最後まで過ごすならTHOUSANDみたいに“ひと皿が主役になる店”でサッと終えるのもきれいです。
この1日の組み方で大事なのは、流行順位どおりに全部回ることではなくて、街のムードごとに歩くことです。聖水ではインダストリアルな存在感のある空間でしっかり撮る。次は休む。午後は延南でやわらかい光と小さな店に切り替える。これだけで、写真も気分もちゃんと違うものになります。
日本から来る友だちを案内していると、みんな最後に「今日、思ったより疲れてない」と言うんです。私はそれが、いいカフェ巡りのいちばん大事なサインだと思っています。写真がかわいいのはもちろんうれしいけれど、歩いている時間までちゃんと楽しかったら、その日ってずっと記憶に残りますよね。
ソウルで1日だけカフェ巡りをするなら、どうか詰め込みすぎずに。聖水でひとつ大きく当てて、延南でやさしくほどく。私はこの流れを、本当に何度も友だちにすすめています。きっと、カメラロールを見返したときにも「この日、いい顔してるな」と思えるはずです。
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