有名な広蔵市場の人混みや広さに少し疲れてしまったら、もう少し肩の力を抜いて歩ける望遠市場へ向かってみませんか。
ソウルで美味しいものを食べるために、SNSの必須リストを必死に追いかける必要はありません。
アーケードの下をのんびり歩き、気になるおやつを一つずつ手に入れるうちに、好奇心が心地よい日常の風景へと溶け込んでいくのを感じるはずです。
広蔵市場より少し気楽な、初めての食べ歩き
アーケードの入り口をくぐると、店主たちの穏やかな声や油のはぜる音、買い物袋の擦れる音が優しく響いてきます。
想像していたよりずっとこぢんまりとした一本道に、緊張していた心もすっとほぐれていくはずです。

天候に左右されず、一人旅でも迷わず歩けるのがこの市場のいいところです。
英語のメニューが少ないお店もありますが、店頭に並んだ美味しそうなものを指差して「이거 하나 주세요(イゴ ハナ ジュセヨ / これを1つください)」と伝えればスムーズに買えます。
地元の私から見ても、ここは巨大な迷路というより、ご近所の延長のような温かさがあります。
行列のできる名物は、お腹が空いている一番に
ほんのり温かい紙箱を両手で受け取ると、包み紙越しにも衣のサクッとした振動が伝わってきます。
長い列に少し迷っても、一口かじって肉厚な青唐辛子の旨味が広がった瞬間、並んでよかったと確信するはずです。

「ウイラク(우이락)」の唐辛子揚げは、市場に着いたらまず最初に向かうのがコツです。
店内飲食よりもテイクアウトの列を選ぶと、驚くほど早く順番が回ってきます。
私の周りの友人も、この揚げたてを手に入れるためなら少しの待ち時間も楽しいイベントだと言って笑います。
鉄板から漂う香りでつなぐ、お財布に優しいルート
鉄板の上で甘じょっぱいお肉が焼ける香りが漂ってくると、ふらふらと歩く足が自然に止まります。
表面にじゅわっと肉汁が浮かぶのを見つめていると、「これこそ探していた安くて美味しいローカルグルメだ」と心が弾みます。

「望遠トッカルビ(망원떡갈비)」は、手頃な価格でしっかりお肉の満足感を味わえるのが魅力です。
いろいろなものを少しずつ食べたい時は、あえて少なめのパックを頼んで、次の屋台へお腹の余裕を残しておくのが私のおすすめの歩き方です。
迷うことなく手が伸びる、サクサクのおやつ
乾いたパン粉の殻をサクッと割ると、中からふんわりと湯気が逃げていきます。
目移りするほどたくさんの食べ物が並んでいても、こういう素朴なおやつに出会うと、不思議と気持ちが落ち着きます。

「望遠コロッケ(망원고로케)」のような片手で持てるスナックは、歩きながら食べるのにぴったりです。
すでにディスプレイされている商品の中から直感的に選べるので、言葉の壁を気にせず気軽に買えます。
難しい説明なんていらない、一口食べれば誰でも笑顔になれるのが、この市場の揚げ物の魔法だと思います。
街角へ続く道で、ローカルのように締めくくる
焦げた砂糖の甘い香りに包まれながら、紙コップ越しに伝わる熱を指先で感じます。
夢中で美味しいものを探していた時間が、この甘い一口とともに、じんわりと満ち足りたひとときへ変わっていきます。

食べ歩きの最後は、「フンフンホットク(훈훈호떡)」で甘いものを手に入れて市場を抜けるのが綺麗です。
地元の私たちは、こうして温かいおやつを片手に、近くの街並みや漢江公園へ散歩を続けるのが定番の休日の過ごし方です。
さあ、次はお腹を満たしたまま、ソウルの風を感じる川沿いへと足を伸ばしてみましょう。

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